《People's Republic of China》

バダインジャラン砂漠の東端と、ラクダ
撮影場所:内コンゴル自治区、包頭近郊

(2002年5月末撮影)

ふたこぶラクダ

中国・モンゴルのラクダは《ふたこぶラクダ》が主流。中国語では《双峰駱駝》と表記する。ラクダは春〜夏にかけて、毛が抜ける時期ゆえ、この時期の見かけは汚い。毛は、身体から20cm四方くらいの単位で、バサッと落ちる。この毛が、貴重な現金収入になる。

写真のふたこぶラクダ(双峰駱駝)は食用ではなく、毛をとるために飼育しているもの。ラクダの毛は「軟黄金」と呼ばれ、加工されて毛布などになる。5月末〜7月末にかけて、自然と抜け落ちる毛(剛い外毛の下に生えている柔らかい毛)が最も上質と言われている。

ラクダの毛 camel は、太さ15〜24ミクロン、長さ25〜130ミリに加工される。軽くて弾力性があり手触りが柔らい。多少の汚れにも強く、多少の雨なら水滴となって落ち、しかも燃えにくい(溶けずに炭化する)。また保湿性・吸湿性・発散性が抜群ゆえ、現在は重要な輸出品になっている。カシミアの毛と似ている。

毛が鱗状&波状のため、空気の“ため”をつくるので、外気の冷気や熱気を遮断する。このため砂漠に住む民は、日中の熱気を防ぐため/防寒のために(手に入りやすい羊毛 wool が一般的だが)を着ている。

ふたこぶラクダは、偶蹄目(artiodactyla、ラクダ科)。英名は Bactrian Camel 、学名 Camelus bactrianus(Domestic)。 鼻からしっぽの先まで:約250cm。体重は450〜650kg。

中国(内モンゴル自治区、チベット自治区)やモンゴル人民共和国、アフガニスタン、イランなど、中央アジアの砂漠地帯の荒れ地(岩石砂漠、土漠)に生息している。主な餌は、木の枝や葉(とげのある枝も食べる)。ここは寒暖の差が40度もある砂漠/半砂漠気候である。

野生個体は、ゴビ砂漠に数百頭ほどしかいない、と言われ、「絶滅危惧種」に指定されている。なお、ひとこぶラクダは、中央アジア〜中東〜北アフリカ地方〜西アフリカに生息いる(野生個体は、人間がオーストラリアに持ち込んで、自然繁殖したもの以外は絶滅した)

背中のコブには、長い間、水を飲まなくても餌を食べなくても平気なように、脂肪が蓄えられいる(水や餌を摂取しないとコブは潰れてくる。最大15kg・最小3kg)。ラクダはコブの脂肪を使って、体の中に水を作り出すことができる(代謝水)。長いまつ毛、幅広い足の裏(ふたこぶラクダは荒れ地に対応できるよう足の裏は硬い)は、砂漠での生活に対応できるようになっている。

砂漠の砂の熱さにも耐えられるよう、膝部分の皮は厚くなっている。ラクダはあまり汗をあまりかかないため、水分摂取が節約でき、体温調整が容易になる。さらに鼻の穴は、砂が入らないよう開けたり閉めたりできる。







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